統合失調症の患者が病院に行きたがらない理由の一つとして、発症当初は「病識がない」ことが挙げられます。

周囲の方、家族の方が連れていこうとしても行くのを躊躇します。

このような時はどのように受診させれば良いのでしょうか。

今回はこのようなことについて、考えていきたいと思います。

 

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統合失調症患者の病識は回復後に!

冒頭で申し上げた通り、統合失調症の患者は、発症当初は病識がありません。

いわゆる前兆期や急性期の段階ですね。

家族の方や職場の方が病院に行ってきてと言っても行きません。

 
 

このような時には、受診を一緒に同伴してあげることが一番効果的です。

受診を同伴することによって、患者さん本人の安心にもつながりますし、何より病状の正確な情報を、精神科医である先生に、伝えられるからです。

また、受診時に患者さん本人のフォローもできます。

初診時の患者さんは、何をどこから話していいのか分からない状況になっていると思います。

そんな患者さんをフォローすることで、正確な情報が医師に伝わり、より正確な診断ができるのです。

 
 

初診時、患者さんの病状があまりに強く発症していた場合は、入院となるかもしれません。

そんなときも、冷静にしっかり診断を受け止めることが大切です。

どんな人でも病院に自ら行きたいと願う人はいないはずです。

しかし、心身のどこかに異常があるので、病院に行かなければならないのですから、受診するときは、しっかり伝えようとすることを考えてから行きましょう!

会話することもできないような状態だと、主治医は患者さん本人の様子を見て、診断します。

もしかしたら、「統合失調症」ではないかもしれません。

精神的な病には、様々な種類のものがありますから。

初診時に、「統合失調症」という診断がされた場合は、同伴している方も落ち込む可能性もあります。

しかし、一番辛い思いをしているのは、患者さん本人だということを極力理解してあげて、医師の指示に従いましょう。

ここでも、もしかしたら、患者さん本人は「自分は病気ではない!」と否定するかもしれません。

そんな時は、患者さん本人の気持ちをできる限り察してあげて、「症状辛いよね。」「そんなことがあったんだ。」などと気持ちに同調するように、患者さん本人の気持ちをなだめてあげましょう!

 
 

患者さん本人の病気に対する自覚は、今はなくても、必ず自覚してくれます。

最初から、「おまえは病気だ。」と決めつけてしまうのはよくありません。

いずれしっかり、自分の置かれた状況を理解してくれるのですから、最初は丁寧な対応を心がけましょう。

 

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患者さん本人の病気に対する自覚は、ある程度症状が回復してから、出てきます。

焦らず、冷静な対応ができるようになり、自分の置かれた状況を自分で考えることができるようになるのです。

これは、急性期が過ぎた頃ですね。

落ち着いて会話ができるようになったら、本人に病気であることの自覚があるか、確かめてもいいかもしれません。

また、異常行動をしていた当時の行動に、自分の意識はあったのかを確認してもいいと思います。

いずれにしても、症状が激しく出ている時に、病気なんだということを自覚させるのは困難であり、オススメしません。

しっかり、タイミングも見計らいながら、患者さんを見守ってあげましょう!^^

まとめ

統合失調症という病気は、最初は、病気の自覚がない場合がほとんどです。

自覚がないので、何が原因なのかも、医学的に解明されていないのです。

とにかく、統合失調症かな?という疑念が出たら、病院受診を強く勧めます。

病気の自覚は後にするのですから、今は病院に行くことに意識を置きましょう!

統合失調症も他の病気同様、早期発見が回復の速さにも比例します。

毎日の行動を見張るのは難しいですが、家族の方が見れる範囲で、異常な行動はないか思考・意識は正常か?などの確認を、会話を通して、確認していくのがいいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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