精神的な病の中での統合失調症。

知っている人は統合失調症の大きな症状として、幻聴が挙げられます。

健常者の方は、幻聴が聞こえてきたらその声を無視すればいいじゃんと言うかもしれません。

しかし、当の本人は、その幻聴と実際の声の違いに気づけないでいます。

その幻聴が異常行動などの原因となっているのに・・・

そんな統合失調症の症状である幻聴について、体験したことをまとめてみました。^^

 

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統合失調症の症状⇒幻聴と上手く付き合う

私の知る限りでは、「幻聴」が症状として現れる病気というのは、統合失調症のみだと思っております。

表に出てくる症状を「陽性症状」というのですが、この陽性症状は、本人には本当の声に聞こえているので、幻聴との区別がつきません。

よって、この幻聴という症状が異常行動の発端となったりし、いきなり大声を出したり、ずっと同じ姿勢で動かずにいたりするようになります。

もうこれらの症状が出てきたら、家族の方は、即時精神科の受診をオススメします。

精神科病院は最初、薬を多めに処方しますが、これによって、症状が抑えられるのであればいいことです。

主治医の先生や薬との相性が良い人は、薬物治療や行動療法によって、割と短期間で回復します。

しかし、何か月、何年も症状が改善されない方も中にはいらっしゃいます。

私の場合は、そんなに重症度は高くない方の部類に入るのだと思います。

 

1回目の症状で幻聴が聞こえてきたのは、とある日の会社の合同研修会みたいなものに参加した時でした。

もう人のいるところに行くこと自体怖くなり、お店なんかは入るだけでもとても緊張しました。

電車なんかは自分の精神を押し殺してその日は、乗って帰りました。

この時の幻聴というのは、本当に聞こえているようでした。

自分はこの病気で意識を失ったことはないので、幻聴という症状は本当に存在するんだなと、今では思います。

それから、電車に乗って、当時の会社の寮まで帰らなければなりません。

もう周りの方に見られてようが見られてなかろうが、気にせず、必死に電車に乗って帰りました。

その日は寮の自分の部屋に入ると、症状は治まったのか、気分は落ち着きました。

 

そして、次の日です。

もちろん会社に出勤しなければなりません。

その時ももちろん病気のことなど知ることもなく、幻聴が聞こえているとも自分自身では思っていません。

よって、幻聴だけでなくても、気分の落ち込みなどにより、朝会社に行こうとするのがとても苦しくなります。

必然と朝早く起きるのが辛くなります。

よって、朝から会社に行くことができずに、会社の上司から怒られることとなります。

しかし、本人はなぜ急に起きられなくなったのか自覚がありません。

 

数日後、上司から精神科の受診を勧められます。

自分は業務命令だと思って、上司のパソコンから勧められた病院の名前を見て驚きました。

それは、実家近くの比較的重症度の高い患者さんの行く精神科病院がパソコンの画面に映っていたのでした。

自分は病識がないのと、地元の友人・知り合いに精神科病院を受診したという事実が伝わってしますのがとても嫌で、少し距離のある病院を自分で探し、そこの病院に両親と共に、受診しました。

もうこの時の記憶はハッキリ言って、ほとんどありません。

なるがままに受診し、自分の感じていることを当時の主治医の先生に伝えると、初診でおそらく「統合失調症」という診断が出たのだと思います。

この時に主治医の先生に伝えたことは大きく以下のようなことでした。

・自分の悪口を常に言われている気がする。
・周りの人が常に自分を見ているような気がする。
・会社の業務が上手く進まない。

特に3つ目について、会社としては、給料が発生している以上、そのまま継続して勤務させることはできないのが、上司から精神科を受診した方がいいと言われた理由です。

改めて思うと、まさに「統合失調症」の症状ですね。

 

そして、会社を休職するための診断書を書いてもらいました。

 

人って働いている時は、休みたいと思うのですが、働けなくなると、働きたいと思うようになるんですよね。

自覚のない病気ですから、診断されても、普段の日常どうしていいか分からず、会社の上司や主治医の先生に「仕事をしたい!」と繰り返し伝えていたことを覚えています。

しかしこの心身の状態では、業務を行うことはできません。

もちろん診断書にそのようなことが書かれていたでしょうし、自分の体調的にもです。

 

診断書には一定期間の自宅療養をすることと書かれていたようなのですが、そもそもこの時入院させるべきではなかったかということを今思います。
(主治医の先生としては、おそらく自宅療養にて様子を見たかったんだと思います。)

 

自宅療養。

この診断は、後に、両親に多大な迷惑と心配をかけることになります。

 

まず、本人には幻聴が聞こえているので、同じ姿勢(立つ、座る、寝る)で何時間も居たりしました。

全てが幻聴のせいではないですが、「自分が今動いたら家族がバラバラになる」とか、その延長上に「自分が動いたら、世界が終わる。」などと言われる”妄想”が始まりました。

この自分の状況を見ていた人は、とても怖かったと思います。本当にこの時両親には迷惑をかけました。

いっそのこと、入院させてしまった方が良かったのかもしれません。

 

この頃は、病気の症状から逃げていたため、寛解と呼ばれる状態になっても、何も根本的な症状の解決はしていませんでした。

その後も、数ヶ月は自宅にて、病気そのものの本を読んで勉強したり、パソコンの勉強をしたりしていました。もちろん定期的な診察を受けながら。

約半年弱で、当時の会社に復職できることとなりました。

我ながら真面目な性格なのか、仕事に復帰できることにとても嬉しい気持ちを覚えています。

 

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実は復職直前では、幻聴という陽性症状は全くありませんでした。

周りからの目が気になるといった症状もありませんので、復職時には周囲の方との人間関係のみが気になっていた点でした。

しかし、当時の会社は、自分が健常者のように扱ってくれて(病気だと知らなかった可能性もありますが)、働きやすい社内風土で勤務できておりました。

 

いつの日か、主治医の先生が変わり、新しい薬(薬の種類は同じ)であるデポ剤(注射)を勧めてくれました。

このデポ剤というのは、月に一度だけ通院し、その際に診察を受け看護師さんから注射をしてもらうだけで、症状が出ないというものでした。

私はそのデポ剤のパンフレットを一読した後、内服から注射に切り替える決意をしました。

この先は、また次の記事にしますね。^^

まとめ

自覚のない幻聴という難しい症状でも、しっかり治療することができれば、回復はします。

統合失調症を大変な病気ととらえるか、上手く病気と付き合っていこうと捉えるか、いずれにしても、治療は必要です。

正しい治療の上で、幻聴症状が出るのであれば、しっかり主治医の先生に相談することが大事です。

また、次回の記事も楽しみにしてください!^^

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