統合失調症の判断はほんとに難しいことです。
プロの医師でも診断に迷うこともあるのですから、ご家族などの素人ではとても分かりづらいものになります。
しかし、少しでも早い段階で病気の兆候を発見することによって、後の回復に大きな影響を与えます。
今回はそんな見た目の変化について、考察していきます。
統合失調症の見た目の変化を逃すな!
統合失調症は内面の病気のため、見た目では分かりにくいです。
その分かりにくい中でも、病気の兆候を発見するヒントがあります。
それが、本人の表情・顔色です。
前兆期になってくると、気分が晴れないなどの症状もありますが、病気を疑うまではありません。
しかし、本人と会話していると、表情・顔色が明らかに暗くなってきます。
もちろん、表情などを統合失調症の決め手にすることは不可能です。
回復後の話ですが、私の場合、妻に顔色が「真っ黒」と言われたことがありました。
本当に顔色などは内面の状態を顕著に表します。
そして、私は既に急性期に入っていたのかもしれません。
以下の症状が見られたら、即時精神科の受診が必須となります。
・長時間の散歩
長時間の散歩というのは、言うなれば徘徊ですね。
目的もなく、自宅付近を歩いている状態であれば、これは異常行動だと認識すべきです。
健常者の方には理解しがたいものなのですが、この散歩には患者さん本人、大きな意味があると思って、散歩しています。
途中で事故等にあわなければ、自宅に帰ってこれますが帰ってきても、安心はできません。
・長時間の運動
長時間の運動というのは、ジョギングや筋トレを指します。
これは明らかにおかしい時間の間、同じジョギングや筋トレを行っているので、見れば分かるのですが、そんなにずっと見続けるなんてことありませんよね。
さらには、動いているということで、異常行動ではないと勘違いしがちです。
・長時間の同じ姿勢
これが一番異常な行動として分かりやすいです。
同じ場所にずっと同じ姿勢で立っていたり座っていたり・・・
寝ているようで実はずっと呼びかけを待っていたりします。
ここまでしても、本人には病気の自覚・意識がないのですから、本当に怖い病です。
また、統合失調症患者の方は、コミュニケーションを取りたがりません。
コミュニケーションが苦手なのもそうなのですが、何か自分の隠していることが全て筒抜けになってしまいそうで恐いのです。
これが「思考伝搬」というやつで、自分の考えが人に伝わるという錯覚に陥る症状です。
私は、経験上、これが一番気持ちの悪い症状でした。
この症状のせいで、明らかな異常行動を起こし、病院を受診することとなりました。
統合失調症は、前兆期でも症状の前ぶりはたくさんあります。
これらの異常行動が突然ではなく、いつまにか行われているので、周りの方から気づかれないのです。
こころの病は、自ら気づくことはほとんどありません。
周りの方の気づき・サポートがあってこそ、統合失調症は回復していく病ですので、兆候を見逃さず、しっかり、主治医の先生の診断を仰ぎましょう。
まとめ
症状の兆候を見るのが難しい病気、統合失調症。
明らかに表情が暗かったり、一点をボーっと見ているような状態が長く続くようであれば、本人に一声かけてあげても良いのかもしれませんね。^^
統合失調症になったからといって、マイナスにばかり捉えず、意識を前向きにし、回復への兆しを見つめることをお勧めします。