私の統合失調症発症は、人生で大きなターニングポイントになりました。
今まで精神的な病など、根性論とかで治せるだろうと思っていました。
これが大きな間違いですね。
一番最初に発症してから、約6年、1度再発したものの、普通の生活を送れています。
統合失調症を発症してから転職まで①
私の統合失調症発症は、6年前になります。
もう、その場所において聞こえるはずのない声や、言われるはずのない言葉など・・・
幻聴ですね。
この幻聴というのは、統合失調症では多くある症状です。
この幻聴に悩まされて、そのことを会社の上司に伝えました。
「俺は医者じゃないから分からない。精神科を受診してみてはどうだろうか?」
最初に精神科を勧められた時でした。もうこの時は会社の関わりのある人には、だいぶ迷惑をかけていました。
私の初期症状としては、会社の中で、自分の関係のない会議中に、自分も入ったり、いきなり大きな声で同期の名前を呼んだり、どれも意味のある行動ではなかったです。
こんな調子で職場にいたので、もちろん自分の職務には全く意識がいかず業務が進みませんでした。
自分だけにとどまらず、会社の他の方の方にも迷惑をかけるというのは生産性を産まないどころか、むしろ邪魔になっていたと思います。
会社で症状が激しくなると、上司に会議室に案内され、そこで業務のヒアリングと、場所を会議室内にて業務を行いなさいとの指示を受けました。
この時もやはり病気の意識はなくて、自分がなぜ会議室で1人で業務を行っているのか、全く分かっていませんでした。
統合失調症の急性期の人が会社にいると、やはり症状が目立ちます。
その時の上司も直ぐにでも精神科受診をさせたかったことでしょう。。。
私の場合、上司からのヒアリングでは、あまり意味不明なことは言ってなかったようですが、少なくとも仕事は進んでいなかったので、怒られることもしばしばありました。
ヒアリングでは、「○○さんから悪口を言われている。」などの幻聴で聞こえていることを、そのまま上司にも伝えました。
上司も「それは怖いな」と気持ちを察してはくれましたが、やはり医者じゃないと分からないとおっしゃっていました。
それもそのはずです。自分にしか聞こえていない声を健常者の方に言っても、何も進みません。
この時の私には、診察での診断と、すぐにでも服薬が必要だったと思います。
こんな状況から初診に至るまで、何週間もかかってしまいました。
病気の自覚がないからです。
この頃には、電車の中でも、道端を歩いていても、悪口などの声が気になって、日常の生活もままなりませんでした。
非常に辛い状況だったのを覚えています。
しかし、絶対に自分が病気であるとは思えませんでした。その幻聴たちも実際に聞こえているものだと思っていたからです。
どうして自分の気持ちが誰にも伝わらないのだろうと思いながらも、自分の考えが人に伝わってしまうのではないかという恐怖心もありました。
そして、会社の産業医面談がありました。その時に初めて産業医の先生から、精神科受診を勧められ、この後、自分の両親と自宅から遠方の病院へ初診に行くことになります。
会社の上司から言動がおかしいと言われた直後に、初診を受けていれば、症状が悪化することはなかったのかもしれません。
この初診の時期は、誰でも遅くなりがちだと思います。病気の自覚がないからです。
こころの病の怖いところはここです。本当に自分に病気の自覚があって、率先して病院を受診すれば、症状は悪化しないのです。早期発見ができれば。
ここで邪魔するのが、自分のプライドや家庭環境などです。
精神科というだけで、昔ながらの考えの人は一歩引いてしまうくらい、偏見も持っています。
恥ずかしくも、自分にもこのプライドみたいなものがありました。
むしろ周りの方の中でも、かなり強い方だったのかもしれません。
初診時の問診票に「病院に来た理由は?」みたいな質問の項目がありました。
そこに私は、「会社からの指示」と書いたのを覚えています。
病気を会社のせいにしようとしていたのです。
確かに、病気の原因が仕事にあったことも否めません。
しかし、原因の全てを会社のせいにしてしまうのは、後々、ちょっと違うなと思った時もありました。
当時は、自分も上司も働いた時間で評価されるような職場環境下にいたと思います。いかに寝ずに仕事を進めるか。徹夜をした!というのが自慢になるほどです。
今の時代では考えられませんよね。
近年の時代の変化が急速で目まぐるしい変化が起きていると思います。
「働き方改革」なども進んでおり、これ以上統合失調症などのこころの病の患者さんが増えないことを祈ると同時に、今後も経験者にしかできない情報の発信をしていきたいと思います。^^
まとめ
統合失調症を経験して、辛かった思い出はいくらでも出てきます。汗
しかし、不思議と経験して良かったと、最近では思えるようにもなってきました。
心境の変化もそうですが、物事は本当に考えよう、捉えようなんだと今では思っています。
どうすれば、物事を前向きに考えられるか、今ではそればかりを考えて生活をしています。